「超コントロール思考」で人生をコントロールする
私は日常的にfeedlyというRSSリーダーを使用して、気に入ったブログが更新されたらチェックしている。
そのなかでも、勝間和代さんのブログでは家事や仕事の効率化、健康に関する有益な考え方などが毎日発信されていて、参考になる情報が非常に多いと感じる。
そんな勝間和代さんの著書『勝間式 超コントロール思考』(アチーブメント出版、2019年)では、仕事、お金、健康、人間関係、家事、娯楽をコントロールする方法を学べる。それぞれに必要な心構えと、必要な設備投資について記述されており、本人の体験に基づくものであるため説得力が非常に強い。
私もすでに、本書に記載されている提案を生活に取り入れており、マインドセットが変わりつつあると感じている。本書からの気づきを下記にまとめたい。
WHY?:なぜコントロールが必要なのか?
コントロールという単語に、ネガティブなイメージをもつ人もいるかもしれない。
本書では、コントロール思考は人生をよりよくできる、具体的には「自分も他人も大事にしつつ、時間やお金を効率的に使いながらイメージ通りに物事を進める方法」として超コントロール思考が提唱されている。
仕事のパフォーマンスはコントロールできるかで決まる
まず、仕事でコントロールが必要になる理由は、仕事の内容を自分でコントロールできるかどうかで、仕事のパフォーマンスが決まるからだ。
「自分の苦手なことに努力しても、せいぜい人並みにしかなれない」ため、得意分野に注力しなければ成果はでない。
私の場合で言うと、部署間の調整作業が苦手だ。現在の仕事はメーカーにおける製品の設計・開発業務である。私のいる設計部門では、従来からの慣例として、設計者が企画・構想・設計・試作・評価・量産までの全プロセスに携わらなければならない。
このプロセスのうち、設計者が自分でコントロールできる範囲は構想~設計程度であり、それ以外のプロセスに関しては他部署の担当者との密な調整が必要とされる。私はこのとき発生するすり合わせが苦手なのだ。
企画を立てた営業部門の意図をくみ取って製品に反映しつつ、量産部門の意向を聞いて製品をブラッシュアップしていくのだが、なかなかうまい落としどころを見つけられずに毎回スケジュールが押してしまう。
これがうまくできる同僚もいるのでバックアップしてもらうこともあるが、どうも自分ではうまく処理できないのだ。
したがって、この苦手分野に関してはなるべく得意な同僚に任せて、私は製品の設計にできるだけ自分のリソースを注ぎ込むように意識している。この考え方は間違っていないようだ。
WHAT?:何をコントロールすべきか?
本書でコントロールの対象としている事柄のなかでも、私は「仕事」「お金」「健康」がコントロール対象として重要だと感じた。
仕事のコントロール
仕事におけるコントロールの対象として仕事の領域、環境、内容が挙げられている。
仕事のパフォーマンスはどのような仕事を引き受けるかで決まってしまい、仕事の内容・環境・内容を自分がデザインできるかどうかが重要だ。
したがって、仕事に対してある程度の裁量権を得る必要があるが、このとき「毎日数分でもコントロール範囲を広げる」ということを意識する必要がある。
自分が管理職でなくても、仕事の細部に関しては自分のやり方で作業を進めることができる可能性は高い。
この範囲を少しずつでも広げていく意識を持っていれば、数カ月・数年単位で見たときに自分でコントロールできる範囲が変わってくるという。
さらに、「余裕を確保する」ことも重要だ。余裕がないと仕事の進め方において選択肢が無くなり、ほぼコントロール不可能になってしまう。
余裕があれば、従来の仕事のやり方を少し変えてみて効率化できないか試してみて効果を確認する、というPDCAを実行できる。
お金のコントロール
お金に関するコントロールの具体的な対象は支出と積立投資だ。
日ごろから収入の80%以下で生活するように習慣づけ、それに加えてドルコスト平均法で積立投資をすることでお金に対するコントロール権を手に入れることができる。
当然、生活していれば予期せぬ出費は発生するが、生活に必要なお金を一定水準以下に抑えて蓄えておけば、突然の出費があっても乗り切ることができる。
健康のコントロール
健康に関してコントロールすべきは飲酒、タバコ、砂糖、睡眠不足などの悪影響因子だ。これらはいずれも健康に対して悪影響を与え、仕事のパフォーマンスを下げる。
時間の大切さが述べられるとき、「お金も健康も一旦失っても、また取り返せる。時間はそうはいかない」ということが言われる。
しかし私は、「お金と時間がどれだけあっても、健康でなければまったく意味がない」と考えているため、健康を維持することにはどんどん投資すべきだと考えている。
現在のところ、毎週水曜日の夜に体幹トレーニングを1時間、毎週土曜日の午前中にフットサルを2時間という頻度で定期的に体を動かすようにしている。
タバコは吸わず、飲酒も月に1回以下を心掛けている。
ただ、砂糖に関してはまったく意識していなかった。もちろん、食べ過ぎれば体に良くないと漠然とわかっていたが、砂糖に依存性があり、疾病リスクを高めるということまでは考えが至っていなかった。
ちなみに、これまで会社にいる間は間食としてチョコレートを食べることが多かったが、本書を読んでからは「あたりめ」「ミックスナッツ」「カカオ86%チョコレート」に切り替えている。
HOW?:どのようにコントロールすればいいのか?
超コントロール思考を実現するために必要なものを大きく3つにわけると、下記のようになる。
①最新テクノロジー
最新のテクノロジーには設備投資を惜しんではいけない。
それが日常的な使用頻度の高いものであればあるほど、投資をすべきだ。
その結果、外食や家事の工数といった変動費を削減することができる上、ストレスがなくなる。
②余裕(スラック)
計画を立てるとき、常に余裕を盛り込んでおくべきだ。
余裕がないと視野が狭くなり、色々なことを我慢しなければならなくなり、苦しくなる。
そのような状況で自分のパフォーマンスを最大化することはできない。
③健康状態の維持
健康状態を保つことは、自分のパフォーマンスアップに貢献する。
このことが理解できていれば、仕事中に適切な量の休憩を挟むことは決してサボっているわけではないと分かる。休憩をしないとパフォーマンスが落ちてしまうからだ。
もちろん、休憩しっぱなしになっては意味が無いため、私の場合は「tomighty」というデスクトップアプリで休憩時間を管理するように心がけている。
私は本書から大きな影響を受け、SHARPホットクック、開放型イヤホン(SONY Xperia Ear Duo)を導入して「コントロール思考」を身に着けるべく自分の生活を見直すようになった。
勝間和代さんのサポートメール(有料メルマガ)も申し込み、本書の内容に勝るとも劣らない濃い情報を毎日受け取っている。
今後も勝間さんのスタイルを自分なりに咀嚼し、色々な領域のコントロール能力を高めていきたい。