オフィスで自分だけのBGMを聞きたい
私が最近読んだ勝間和代さんの著書『勝間式 超コントロール思考』(アチーブメント出版、2019年)の中に、オフィスのBGMが生産性をアップするという記述がある。
シーンと静まり返った中、パソコンのキーボードを打つ音だけが聞こえる ─ ─ というのはどうしても殺伐とした雰囲気になりますから、 低くクラシック音楽を流すだけで、 思った以上に快適 性は高まります。
【出展】 勝間式 超コントロール思考 (位置No.864-866)
「ぜひ効果を試したい」と思ったが、他の従業員も働くオフィスでいきなりBGMを流すのは現実的ではない。
個人的にBGMを流すだけなら、イヤホンやヘッドホンを使えばいいのだが、オフィスで仕事をしていると固定電話が鳴ることがしょっちゅうある。また、上司や同僚から話しかけられることも多く、これに反応しないわけにもいかない。
私は普段、耳栓のようなカナル型と呼ばれるイヤホン(イヤーピースを耳の穴に突っ込み、外音を遮断できるもの)を使用している。現在もSONYのWF-SP700Nという製品を愛用中だ。
カナル型のイヤホンは遮音性を重視しているため、コミュニケーションの妨げになる。オフィスで使用するのはふさわしくない。
他の候補としては、ネックスピーカーや肩掛けスピーカーと呼ばれるものがある。これなら話しかけられたときにも応答できるし、BGMも自然に聞こえてくるだろう。
しかし、スピーカーなので音漏れの問題がある。、周囲の人にもBGMが漏れ聞こえてしまうのは避けられない。私の働く環境ではすぐ隣に人が座っているため、得策ではない。したがって、外音が聞こえるイヤホンを探した結果、SONYのXperia Ear Duoに行き着いた。
【結論】Xperia Ear Duoはオフィス使用に最適
私がオフィスで使用してみた結果、他人の目は多少気になるが、自分のお気に入りの音楽を聴きながらオフィスワークできる、というのはなかなか心地よい。
作業効率がアップしているかは現時点で不明だが、適度に周囲の雑音が聞こえなくなり、作業に集中しやすくなったと感じる。
「スタバでMacbookを開いて作業しているテレワーカー」をうらやましく思ったことがある。私の場合、そのような環境で仕事をすることは難しいが、いつものオフィスで仕事をしていても、そこにBGMが足されるだけで少しいつもとは違う気分で作業ができる。
また、作業内容によってBGMを切り替えて気分を変えられる。すると、「もうひと頑張り」できる。
ちなみに、私がXperia Ear Duoでよく聴いている音楽はAmazon Music Unlimitedのものだ。作業用のBGMプレイリストが充実しており、気に入ったプレイリストをiPhoneにダウンロードしてオフラインで流している。
今の私のお気に入りは以下のようなプレイリストである。
- 仕事に集中できるジャズ(19曲、1時間30分)
- 読書しながら聴くジャズ(19曲、1時間37分)
- 仕事がはかどるアコースティックポップス(20曲、1時間19分)
- 朝に聴く爽やかなポップス(18曲、1時間15分)
時間帯や作業内容によってこれらを切り替えている。どれも1時間以上のプレイリストだが、「気付くと聴き終えていた」ということもよくある。それだけ集中できているのだろう。
Xperia Ear Duoを使用したレビュー
実際にXperia Ear Duoをオフィスで使用した感想を記したい。
音漏れ:特に気にする必要なし
私が確認したところ、Xperia Ear Duoを装着してBGMを流した状態でも大音量にしない限り、まず外部には漏れない。ざわざわした環境のオフィスはもちろん、静かなオフィスでも音漏れを気にする必要はないだろう。
会話:BGMを流していても会話の妨げにならない
Xperia Ear Duoを装着してBGMを流した状態でも、普段通りに会話をすることが可能だ。電話の呼び出し音も聞こえるし、BGMを流したまま通話もできる。これまで3カ月以上使用していて、誰かと会話中に不便を感じたことはない。
そもそも音漏れもないし、いざとなれば左耳に装着したイヤホンのタッチパネル部分をワンタップして再生を中断できる。
ただ、会話している相手としては音漏れよりもイヤホン自体が気になるらしく「(そのインカムで)誰かと会話してるの?」と聞かれることはある。
音質:BGMを聞く分には申し分ない
音質に関しては、私が普段よく使用しているイヤホン(SONYのWF-SP700N)と比較すると、低音の迫力が足りないとは感じる。しかし、決して安っぽいシャカシャカした音ではなく、上品な音が鳴っている印象だ。
そもそも、私がXperia Ear Duoを使用する理由は音楽を集中して聴くためではなく、BGM用途である。過度に音に迫力があるより好印象だと感じる。
装着感:作業に没頭しているときは気にならない
この製品は普通のイヤホンとは装着方法が異なる。耳たぶを挟み込む形で装着するのだが、装着後は耳たぶにぶら下がっている感じになる。
通常のイヤホンに比べると頼りないと感じるが、大きめのイヤリングを付けているようなイメージだろうか。
とはいえ、オフィス作業中やトイレに行くなどの移動で外れたことはない。
それなりに重量感があるので「つけていることを忘れる」という感覚はないが、装着したあと作業に没頭しているときは、特に気にならない。
3時間くらい連続で装着していると少し耳の中が痛くなる日もある。
Bluetooth:ペアリングは可もなく不可もなく
Bluetooth Ver.4.2でスマホやタブレットに接続できる。
充電ケースから取り出すと、過去にペアリングした機器と自動でペアリングされる。
私の場合はiPad ProとiPhoneの両方にペアリングして使用している。
一度、Xperia Ear DuoがiPhoneに接続されていると思い込んだままiPhoneで音楽を流し始め、隣の席の人に「スマホから音が出てますよ」と指摘されたことがある。気づかないうちにiPad Proとペアリングされていたのだ。そのときは軽快なジャズを聴いていたためダメージは少なかったが、恥ずかしい思いをしたことがある。
また、1日に1~2回の頻度でペアリングが切断されることがある。
バッテリ:充電せずに一日中使用することは無理
私の場合、朝9時くらいから昼12時まで使用して、バッテリ残量がほぼ半分になっている。
私の場合は昼休みの間、バッテリ内蔵ケースに収納して充電している。再度使用するときはほぼ満充電されているため、電池切れに遭遇したことはまだない。
本記事内ではXperia Ear Duoをオフィスで使用する想定で紹介しているが、私の場合は自宅でもよく使用している。
例えば、このブログ記事を作成しているのはまだ家族が寝ている早朝の時間帯だ。PC作業のときにBGMが欲しい場合、他のイヤホンを使用していると1歳の子供の泣き声が聞こえなくなってしまう。
Xperia Ear Duoなら小さな子供の様子に異変があってもすぐに気付くことができる。
あとはiPad Proで動画やテレビ番組を見ながらキッチンで料理をしていることもよくある。このときも妻や子供から話しかけられてもすぐに対応できる。
オフィスでも家でも活躍する機会は多いので、皆さんも一度、手に取ってほしい。