最近「UXデザイン」という言葉をよく聞くようになりました。
UX(顧客体験)の優れた製品やサービスは、ユーザーが気に入って繰り返し使ってくれるようになるため、ビジネスを成功に導くことができます。
有名なのはAppleの製品たち。決して安くはないiPhoneやMacbookを愛用し、新製品が出たら毎回すぐに買ってしまう!・・・とまではいかなくても、Webや雑誌でついつい新製品情報をチェックする方は多いでしょう。
この記事では、UXデザインがビジネスにとって重要である理由を3つお伝えします。
キーワードは、「感情」「根本改善」「企業規模」です。
スペックより感情が大事だから
ある製品やサービスを利用したとき、今後もそれを使い続けるかどうかを決めるのはスペックではありません。
その製品やサービスが自分にとって心地よいかどうか、使っていて不満がないかどうか、買ってよかったと思えるかどうか。これらは基本的にスペックには表れない「感情」に訴えかけています。
これらの感情を狙った通りに実現するのがUXであり、UXを実現するために必要なものがUXデザインです。
とはいえ、ふと日常を思い返すと、私も家電製品や自動車のスペック表を見て買う商品を決めることもあります。でもそれは、まだその表にある製品を自分で体験していないから、選ぶ基準がスペックしかないから、なのです。
ひょっとしたら今後、感情を数値にして表す技術も一般的に使われるようになるかもしれません。そうなれば、製品やサービスを利用したときの感情の数値をスペックに書く日が来るかもしれませんね。
根本的な改善ができるから
UXデザインと似た言葉に「UIデザイン」があります。
これはユーザー・インターフェースデザイン(User Interface design)のことで、ユーザーと製品やサービスの接点をデザインすることを指します。
スマホではユーザーの目的に応じて、物理ボタン(電源、音量調節、指紋認証など)、キーボード(テキスト入力など)、マイク(通話、音声入力など)、スピーカー(通話、コンテンツ視聴など)といったインターフェースを使います。
これらのUIを使わないと、ユーザーは目的を達成できません。よって、UIは適切に設計されないとユーザーがイライラしたり不満が溜まってしまうため、UIデザインは製品やサービスの設計において非常に重要です。
一方、UXはこのUIを含む言葉です。
根本の体験設計(=UXデザインが担当)がいまいちなら、どんなに優れたインターフェース(=UIデザインが担当)が用意されていても、やっぱりそのプロダクトはいまいちなのです。
スマホの場合でいうと・・・
- ものすごく押しやすい物理ボタン
- めちゃくちゃレスポンスの良いキーボード
- ノイズの一切入らないマイクとスピーカー
を備えていても、
- アプリの追加や削除ができない
- 充電時間が1時間しか持たない
- 都心の限られたリアル店舗でしか購入できない
といった残念な体験設計になっていると、まず使ってもらえません。
したがって製品やサービスをユーザーに使ってもらい、さらに使ってもらい続けてもらうためには、UIデザインと同等かそれ以上に、体験を根本的に設計するUXデザインが重要なのです。
企業の規模を超えて選ばれるから
Webサービスやスマホのアプリを使うとき、そのプロダクトを作っている企業がどこの起業なのか気にせず使っていませんか?
もちろんYoutubeやTwitter、Amazonのように超有名な企業が提供するサービスとして認識した状態で使い始めるケースもあります。
一方で、メルカリやウーバーイーツのように、最初は運営している企業のことをよく知らなくても「一度使ってみたら気に入ったから、しょっちゅう使ってる」というケースもあるでしょう。
今でこそメルカリは超有名企業ですが、ここまで普及したのはサービスのUXが優れていたからに他なりません。
物を売り買いできるフリマサービスはメルカリの他にもありますが、スマホで物の写真を撮ってすぐに出品できる手軽さや、ながら買いしやすいタイムライン形式の見せ方、安心・安全を実現するエスクロー決済システムなど、体験が優れているためにたくさんのユーザーが使うようになりました。
まとめ
UXデザインの重要性について理解できたでしょうか?
本ブログでは、新事業開発やサービス開発に必要なUXデザインについてわかりやすく解説します。筆者であるかきえもんは企業内で新規事業開発に携わっています。事業開発の現場で、自ら試行錯誤して得た学びや気付きをシェアしていきます。
UXデザインについて興味を持って頂けて、もっと体系的に学びたい方、実践的なスキルを身に付けたい方は、テックアカデミーのUI/UXコースがお勧めです。
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